2011-03-19 Sat 22:47
「メラメラと本燃やされて泣く声に耳を塞いでも文字だけは読む」
トリフォーの古典、やっとここに観ることが出来た。 先日ブラッドベリの原作を読んで、是非とも映画化分もと思い、図書館で借りた。 昔の映画で良く描かれる無機質な未来、監理社会を表した映像。またあの消防自動車の斬新な形、素晴らしい映像だ。 本を焼く仕事をしていたモンターグが、徐々に徐々にその本に興味を持ち、今の世界、作られた世界に対する疑問、問題に目覚めるその過程、うまく描かれている。またここに描かれた監理社会、まさしく監視されている世界だ。 さてここで述べられる世界がいったいいつを示しているのか分らないが、多分現在くらいだと思う。でも現在いまのところそんなに酷いことではないが....そこかしこになるカメラである意味監理されているのかもしれない。 モンターグの言葉、「本の後ろには人がいる」これって素晴らしい。 先日読んだ本「「紙」と友に去りぬ」で述べられていた、ディスプレイと紙の本との違い、そのことがなんか思い出された。紙に書かれた本は能動的、ディスプレイの文章は受動的に読む。そう紙の本では能動的に読みに行くのはその紙に書かれた本の後ろにいる「人」なんだ。モンターグはそのことを言ってくれていたんだ。 さて、もう一度本も読んでみようか。それとも原作を読もうか、図書館に英語版もあったし。 |
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| westさんに映画を |
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